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【HQ】サンカク。

第3章 三角形 case2


約束をしてまえば、その後は、いつ、どこで、を決めるだけ。
恥ずかしながらフリーターの私と、学生で全国を狙う部活をしている彼等。
圧倒的に私の方が時間もあるから、全て向こうに合わせる事にした。

テストが終わったばかりで、久々にバレーボールが出来る状態になった2人は、暫くはそっちに打ち込むらしい。
纏まった時間が取れるのは、冬休みに入ってからのようだ。

まぁ、それだって練習漬けみたいだけど。
体育館が使えず、部活が休みの日があったらしい。
その貴重なお休みを、私の為に割いてくれる。
ご褒美だと言っておきながら、2人の時間を使ってしまう事が申し訳なく思えてきた。

しかも、今はグループでメッセージをやり取りしてるんだけど。

【俺はガッツリしたモンが食いたいっす!】
【夕くんだけの意見で決められないよ。龍くんは?】
【ノヤっさんの好きなモンでイイッス】

こんな感じで、あまり龍くんは乗り気じゃないっぽいのだ。

気になってモヤモヤしていても、来たくないと拒否されてはいないし。
単に、夕くんと意見が割れたら私を困らせると思って合わせてくれているのかもしれない。
冴子ちゃんが、龍くんは意外に面倒見が良くて優しい、とか言っていたから、きっとそうだ。

なんとかマイナス思考を退散させて、その日を楽しみにしようと努めていた。
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