第5章 現世での生活
「・・・えっと・・・・」
俺がどぎまぎしてると、そいつははっとした表情をした。
「ちょうどい!桜花ちゃんを送ってやれ一護!!」
・・・・ふーん。桜花っていうのかこいつ。
「・・・・分かった」
親父の言葉に俺は頷いた。
だが俺はさっきのことが気まずくて喋ることはともかく、目もみることさえ出来なかった。
「・・・・・家どこ?」
やっと言えた言葉がこれ。・・・どうしちまったんだ俺・・・・・
その後、やっと会話らしい会話ができてほっとした。そして、話しながら俺はちらりと盗み見した。
白い肌に整った顔立ち、西洋人形みたいだ。それに腰まである薄い青がかかった長い髪。無意識に魅入ってしまう。
「・・・・・?どうかした?一護?」
「えっ?・・・・あ、いや、なんでもない。おっ、桜花・・・・」
慌てて答える。・・・・・・やっぱりおかしい。女子の名前なんて普通に呼べるだろ。なんでこんなに緊張するんだよ。
「?変な一護」
くすくすと笑う桜花に俺は目が離せなかった。