第3章 幸せが崩壊した時
目を覚ますと海燕は居らず、私は布団に寝かされていた。
「海燕!!」
私は飛び起きて、霊圧を探って海燕のもとに急いだ。嫌な予感が胸いっぱいに広がった。
そして、宿舎から少し離れた森に、海燕はいた。ルキアに胸を突かれて。
「ありがとな。」
そう言ってる海燕の顔は安らかだった。
「かい・・・えん?」
私が呼びかけると、海燕は少し驚いた顔をして、
「もう起きたのか?結構強く霊圧を込めたつもりだったんだがな・・・・」
と笑った。私が駆け寄ると申し訳なさそうに言った。
「・・・・桜花、今まですまねぇな・・・・」
私は必死に首を振る。だって、私は海燕に謝られるようなことはされてないから。
「・・・桜花、ありがとな。これでお前が来てくれたおかげで、俺は心置きなく行けるよ。」
「やっ、やだ!!やだよぉ・・・・どこにも行かないって言ったじゃん・・・海燕!!」
「お前は、大丈夫だ。俺の・・・一番の弟子なんだから。」
そして、私の額に口付けをした。
「・・・・こころはここに置いて行ける。ありがとな。」
そして海燕は・・・動かなくなった。雨がいつの間にか降っていて・・・
私の心の中を表しているようだった。