第12章 連れ攫われた青い花
「ハチーこのお菓子おいしーねー」
「それはそれはよかったデス。」
ハチが大きな手で私の頭を撫でてくれる。だけど、突然何かを感じ取ったようにある方向を見る。
「どないした?ハッチ」
「...誰かが...ワタシの結界をすり抜けて侵入してきマシタ...」
「!!!!!!」
「死神か?」
「いえ...ここの周り施した結界を死神の鬼道で解くことは不可能デス...」
「じゃあ何だ!?俺たちと同じ仮面の軍勢だっていうのか!?」
「違うよ。多分それ、織姫だよ。」
私がやっとこさお茶菓子を飲み込んで言う。
「は?誰だよそれ」
「ん、ほらあの子。」
私は指さした方向には、亜麻色の髪を持つ可愛い少女の姿が。
「へ?あ、えっと...おトイレはどこでしょうか...なんちゃって」