第1章 水色模様☆
今日の天気は、文句なしの晴れ模様!
部屋の窓を開けた瞬間に吹き込んでくる、爽やかな朝の風。
ボクはいつもどおりに兄上の部屋に行く。時計を見ると、7時ちょうど。
「おはようございます、兄上!」
赤「おはよう、みるく。」
本日も、爽やかな兄上の笑顔でボクの1日はスタートします。兄上に朝一番に挨拶するのがボクの日課です。
赤「いい加減、その兄上はやめてくれないか?」
「え?でも桃には兄上と呼ぶようにと・・・。」
赤「はぁ。桃井には今度言っておこう。」
兄上がため息をついています。体の調子でも悪いのでしょうか?←
ふいに兄上がボクを見てニコッと微笑んだ。
赤「今日は部活も休みだ。予定はあるか?」
予定、ですか。部活が休みということはマネージャーの仕事も無いってこと。
帝光時代はよくみんなと遊んでたけど、もうみんなとはバラバラですし・・・。
「あ!黒の所に行ってみたいです!兄上もどうですか?」
赤「黒子の所か・・・。いや、また別の機会にしよう。行っておいで、みるく。」
兄上はいつも余裕たっぷりに笑う。そこが、すごくかっこよくて憧れる。自慢の兄上。
まあ、血は繋がってないんですけど。
「それじゃあ、着替えてさっそく行ってきます!」
赤「みるく。」
「はい、何でしょう?」
振り返ると、兄上の瞳に吸い込まれそうになる。
だけどどこか寂しそうで、何か言いたげにしてる。
赤「・・・すまない。なんでもないよ。」
時々兄上は不思議は程真剣な瞳でボクを見ます。その度にはぐらかすのですが・・・。
兄上のことが気になりましたが、ボクは自分の部屋に。
胸下までの真っ赤な髪をハーフアップにして、洛山の制服を着た。そして、右手の小指に指輪をはめる。
「待っていてください、黒!」