第9章 初めての実践
『すみません。チームはどうやって分けるんですか?』
「いい質問だ、八雲少女!対戦相手はくじで決める!!」
「適当なのですか!?」
天哉君が思わず口を挟む。
「プロは他事務所と急造チームアップをする事が多いから、その為じゃないかな…」
「そうか!先を見据えた計らい…失礼致しました!」
「いいよ!!早くやろ!!」
…あれ?でも…
『すみません。もう一つ質問してもよろしいでしょうか?』
「何かな?」
『先程、先生は「二対二」と言いましたよね。でも、私達は全員で二十一人います。これだと一人余ってしまいます』
「あっ確かに!」
「先生!その場合は!?」
「あぁ、大丈夫!一人になった子は一番最後になって、他のペアがもう一回相手する事になるよ」
なるほど…一番最後になる事で他のペアの“個性”や戦闘スタイルについて対策が練(ね)れる。一対二としてはいいハンデだ。
「じゃあ、この箱に入っているボールを取って!」
オールマイト先生が四角い箱を取り出し、私達に差し出す。皆は次々と取っていき、ボールに書かれているアルファベット同士のペアを組んでいく。
二人ペアって事は…このクラスは二十一人。一人余るとして、十組のペアが出来上がる。つまり、アルファベットはA〜Jがペア、Kが余りになる。
『私のアルファベットは…あー…』
「ハッハッハ!!どうやら余りは八雲少女の様だね」
くじ運無いなぁ、私…
「では、ペアが決まった所で次は対戦相手だ!!最初に戦うのは…こいつらだ!!」
「Aコンビがヒーロー!!Dコンビが敵だ!!」
出久君とお茶子VS爆豪君と天哉君か…
「他の者はモニタールームへ行ってくれ!飯田少年、爆豪少年…敵の思考をよく学ぶように!」
『出久君、お茶子!二人共頑張ってね』
「う、うん。ありがとう!」
「ありがとう暁ちゃん!私頑張る!」
さあ、どんな結果になるのやら…