第8章 エピローグ
実の母親から捨てられた彼だったが、育ての親は貧しいながらも血の繋がらないカルナに無償の愛を与えた。
身分の低さを理由に王族であるアルジュナへ挑む事を拒まれ嘲笑われた彼だったが、カウラヴァ百兄弟の長兄はカルナを王族として迎え入れ救おうとした。カルナはこの恩に報いる為、生涯彼に仕え続けた。
不死身の力を持つ鎧を宿敵の父に奪われた彼だったが、アルジュナを勝たせたいインドラの計略だと知りながらなお、彼は微笑んで鎧を差し出した。その見事な振る舞いはインドラの心を動かし、鎧の代わりに"神殺しの槍"を与えた。
そしてどんな呪いや妨害でさえも、戦場へと駆ける彼を止めることは出来なかった。
死後、英霊の座に着いた彼は聖杯戦争という魔術師達の殺し合いに幾度となく駆り出された。
戦いの多くは私利私欲に塗(まみ)れた戦いだったが、彼はその道が正義であろうと悪であろうと呼び出したマスターにその身と槍を捧げた。
ある戦いで彼は復讐に取り憑かれた少女と出会った。
少女は自分の事は棚に上げ、人々に施しを与えながら破滅へと至った彼の生き方を間違っていると怒った。
そして少女は彼の名誉の為に戦う事を望んだ。
彼は、カルナは……その言葉が何より嬉しかった。
彼はとある男の謀略に散り、英霊の座へと還った。
再会の希望を胸に宿して。
end.
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【ステータス情報が更新されました。▼】
クラス:ランサー
マスター:___
真名:カルナ
筋力:B
耐久:A
敏捷:A
魔力:B
幸運:A+