第8章 エピローグ
昔ヤドゥ族の王の娘は太陽神スーリヤとの間に子を成した。父である太陽神と同じ黄金の鎧と耳飾りを身に着けて生まれたその子は、"カルナ"と呼ばれた。彼は高貴な血に産まれながらも川に捨てられ、御者の子として育てられる事になった。
類まれなる武術の才能を持ちながら、身分の低さを理由に奥義を授かることも王族である宿敵アルジュナと武を競い合う事も認められず、ついには不死身の力をもつ黄金の鎧まで奪われた。
身に余る呪いや妨害を受け、最後は身動きが取れないまま宿敵アルジュナの矢に倒れた。
しかし、その英雄譚は本当に悲劇だったのだろうか。