第14章 【一氏】アホちゃうか
菊田SIDE―…
着いた…
**川。
私は、ずっと長い間一氏先輩を思い続けてきた。
この川がいくら大阪一汚い川だと言われていても、
バンダナを見つけるだけで付き合ってもらえるなら私は頑張る―…
覚えてますか?
一氏先輩は、小学生のとき私をイジメから守ってくれたんですよ。
転校してきて右も左もわからない私に、手を差し延べてくれたんですよ。
あの時から、私は先輩の側にいたいって、ずっと思って来たんですよ―…
「…ッ、はぁ、はぁ…ない…。…負けない!」
負けるものかっ…
どれだけ汚れた川でも、
めげたりはしない…!!
「…っ!!いったー…」
何個目の傷かな…?
「見つからないよぉっ…」
溢れる涙。
傷よりも、
心がイタイ…っ