第13章 【鳳甘】跡部部長への秘密
「ドリンクできました。」
「うん。じゃあベンチに持って行こうか。」
「はい!あ…、ありがとうございます。」
「気にしないで。」
さすがに200人以上の為に動くのは辛い。
だから、マネージャーは、正・準レギュラーの為だけに働くことになっている。
それでも10数人いるためドリンクの入ったカゴは重くなってしまう。
だから俺はさりげなくアピールしたくてカゴを持ってあげたんだ。
そのときの驚いた表情とはにかみ笑いは、とても可愛かった。
そう思ったことも、跡部部長には秘密にしておこう。
「よし、次はタオルね。」
「はい。」
「タオルはこっちにあるから。」
「すごいいっぱい!!」
「ここのタオルは正・準レギュラー以外も使うからね。洗濯もココでお願いね。」
「わかりました。」
「じゃあ行こうか。」
「あの…今度は私が!」
「今日はダーメ。」
「わ、分かりました。」
こういう素直なところが好きだな…
「はい、次はタオルの洗濯ね。」
「はい!!」
ベンチにおいてある10数枚のタオルを持って移動。
時折申し訳なさそうに俺を見つめてくるけど、にこっと微笑んであげれば、
可愛いはにかんだ微笑みをかえしてくれる。
どきどきする、
俺、本気になっちゃったみたいだ…