第4章 【丸井甘】おかし。
結果はあたしと柳くんの勝ち。
柳くんのデータとあたしの攻め。
ま、当然の結果かな!
「うー…。お前つえーじゃん。」
「シングルス全国No.1だもん。」
「「「…え?」」」
お?これは以外。柳くんまで驚いてる。
「女子のデータは不足していたか…。」
必要以上のデータはとらないんだね…。
「強い訳っスね…」
「クッキー…………」
「じゃ、お邪魔しましたー♪」
何がともあれ、クッキーを守ることのできたあたしは、ウキウキな気分だった。
でも…、何か…、変なんだ。
わからないけど、
"クッキーくれ"って言ってるブン太くんの表情、
頼み込む姿、
涙目の姿、
クッキーのために頑張る姿、
様々なブン太くんが頭の中に浮かんできて、胸が熱くなる。
もしかしたら、ブン太くんと話して
"気になる存在"が"好きな人"
に変わったのかも知れない…