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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第6章 【桜色】物言えぬ処方箋


~Side爆豪~




「爆豪くん。
君、少し休んだ方がいい。」




怪我はなかったにしろ
無抵抗な人間に対して攻撃を仕掛けた。

被害者であるはずの女は
俺を諫めるクソメガネを制した後
周りにしてみりゃ
到底的外れな言葉を俺に吐きやがった。







「…………は?」


クソみたいな声を上げやがったのは
未だ俺の右腕にしがみついてやがるクソデクだ。
気に入らねぇ奴だがもっともな反応だと思った。

対してさっきまで俺に突っかかっていたクソメガネは
女の言葉を聞いた途端
何かを察した様に一歩後退。

俺自身
この女の「休め」と言う言葉が的を得ていた分、
どう反応すべきか様子を見ざるを得なかった。


「根拠を言ってみろ。」


知らねーことには反応も出来ねえ。
第一俺はこいつの“個性”を知らねえ。
警戒するには十分だ。

女は根拠があるにもかかわらず、何故か言い淀んでいる
唇をかみ、宙を睨む姿は
言葉を選んでいるように見えた。


「体調管理はヒーロー以前に
人としての基本だよ。
君は昨夜、それを出来てない。」


散々勿体ぶりやがった割に出て来た言葉は
ふにゃふにゃしたモンだ。

敢えてオブラートに包んだ。
それが何を示してんのかわかってんのに
わかったからこそ
見抜かれたことにイラつきが増した。


「あ”あ”ァ!?
テメ、何が言いてぇんだッ!?
はっきり言ってみろクソがッッ!!」

「待てって爆豪! 相手は女の子だぞ!?」


目の前のタイを掴み引き寄せると
途端に四肢に絡みついてくるクラスのクソ野郎共。
鼻が触れそうな程近くまで寄せた女は
そいつらには目もくれず、ただ俺の目を見ていた。




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