第42章 【深緑色】医療保険～指定難病恋型～

改めて触れた肌は淡雪のように白く
その体躯はしなやかだ。

もう腹を括っちまったのか
キスを落としたばかりの手を俺の肩へと誘えど
抵抗の気配はねぇ

柔らかな膨らみへと指を伸ばし
桃色の先端を親指の腹で撫でる

口に含む前から唾液が溢れちまう

味わう前からわかってんだ
これが如何に旨いかを。

それはハイリも同じこと

唇が触れる前に
その声は押し出されたかのように漏れ出でた。


「ふっ…うぅ…」


俺の吐息にすら奮えを上げる
今日のハイリはいつもより感度が良い。

いつもは鷲掴む胸を
そっと下から持ち上げ寄せるだけで腰が跳ねる

力を入れずとも簡単に形を変える膨らみに唇を寄せ
その尖りに舌を絡ませた。


「はぁ…んっ…しょぉ、とっ」


甘ったるい猫なで声は
「甘えたい」のサイン
俺の髪を掴んだまま抱きしめてくるのは
「まだ足りない」のサイン

口で主張できない代わりに
ハイリの身体は正直だ。

舌で押し潰す度に桃色の先端は固く尖っていく
早く嬲ってくれとでも言いたげに。

谷間に影を作るそれは
いつもなら歯を立てる場所だが――…


「ンぅぅ……。」


代わりに這わせた舌に
ハイリは切なげに声を上げた。

善がってんのか
強請ってんのか…


「どうした…？」


ハイリの顔の横へと両手をつき
真上から見下ろす。

どうせ遅刻は確定なんだ

今日は時間を掛けてゆっくりと
お前の欲しがるままを与えてやる…。


（優しくするって約束しちまったからな…。）


本当ならもっと滅茶苦茶にしてぇ
なんせ
ここまでの反応は初めてだ。

嬲って喰らって犯して
俺のモンでドロドロにしてぇ。

体が正直なのは
何もハイリだけじゃねぇんだ
はち切れんばかりの自身はもう既に痛ぇほど

だが――待つべきだ

間違いなくそれは優しい行為じゃねぇ。