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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第5章 【桜色】桃色診断書


~Sideハイリ~


心の中では絶叫だ。

確かにそっちも盛ってるけど、
そんな事はどうでも良い!

もう一度LINEに表示された『彼女』の二文字を追って溜め息をつく。

もう勝手に彼女面してしまおうか…
そんな事まで考えてしまっていた。


(大体…お隣さんに轟くんが会ったのは家を出た後だし、この大荷物を持って出た理由は他にあると思うんだけどな…。)


チラリと彼の後方を見れば「合宿にでも行くの?」と問いたくなるほどの大荷物。
何も知らないお姉さんには通る理由かもしれないけれど、この内容が嘘だってことは明らかだ。

本当は別に泊まる所があったのかもしれないけれど、
もしウチに泊まるつもりで家を出たのだとしたら
大事な弟さんをかどわかしたと思われても仕方がないんじゃ…?

期待の中によぎる不安
考えるほどに深みにはまっていく。


『はぁ……どうしよう。
なんかそういう犯罪なかったっけ…?』

『問題ねぇ、返事きた。』


ホントこの人はどこまでも飄々と……

かどわかした側も未成年の場合、どうなるんだろう?
頭の隅で考えながら
目の前に置かれたLINEの文字を追って
予想以上に軽い返信に苦笑が漏れる。


『姉弟って言っても、だいぶ性格違うんだねぇ。』

『まーな。』


山ほどの疑問を飲み込むのも慣れて来た。
そんな自分に笑いながらまた食事へと戻る。
開かれたままのLINEの画面は
今夜はもう、それ以上文字を並べる気配はなかった。








【彼女!? 焦凍の!?
挨拶したいから近々連れてくること! それが条件。】




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