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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第25章 ♦番外編♦ ましゅまろホリック




峰田の雑言罵倒は続くつづく。

便乗したクラスメイトに背を押され
勢いづいた言葉は止まらない
延々と
それこそ二人が袂を分かつ時まで続くかと思われた。


しかし


ここで初めて淡々と流れていた空気が変わる。



その紅白の頭には何が描かれているのだろうか。
仏頂面で思考を巡らせている轟焦凍。


峰田どころかハイリの声すら耳に入っていないであろうその集中力。
それを以てしてようやく閃いた。

少年はそんな風に頭をぴくりと上げた。



「ゴルァ聞いてんのかとどろ……き……」


止まりそうになかった罵倒も血の涙も
あっさりと凪いでしまう
それ程の出来事

ぷつり

聞こえるか聞こえないか
その程度の音に
クラス一同が固まった。


ハイリも含めて。


いや
轟の行動に、最も驚愕したのはハイリだというべきだ。

その目は必要以上に瞬きを繰り返し
彼の顔と手元を交互に見る。



予想どころじゃない理解ができない。



自分のシャツのボタンを外す指は間違いなく彼のものだ。

恥じらいもさることながら
この不可解な状況を飲み込めない。

一番上のボタンを外した指が
二つ目に伸びて初めて身体が動いた。

抵抗しようと身を捩る
どうせ力じゃ敵わない、ならば隠してしまえばいいのだと
開いた襟を掴むが



「動くな。」



一言でねじ伏せられてしまう。

鋭く見据えられた目はあまり自分に向けられるものでは無い。
もう、何も考えられなくなっているんだろう。

ここまで不機嫌を真正面から向けられたのは初めてではなかろうか…。

その目と言葉に


「はい…。」


行き場を無くした手をゆっくりと降ろす。

どうしてこうもハイリは轟に従順なのか
割り込める空気じゃない、
かと言って放置するのも如何なものだろうか。

いやいや、ただイチャつくならアレだが
脱ぐなら脱ぐで見てみたい。

見守る生徒の胸中は様々

その間にも3つ目ののボタンが外された。


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