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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第25章 ♦番外編♦ ましゅまろホリック





両頬を抓まれふにふにと揉む
ハイリの様子を見るに決して痛いわけでは無さそうだ。

ただ無言
そして無言
これでもかと言うほど無言

こんな静かなパーティーになろうとは
一体誰が予想できただろうか。


























ひらすらハイリの頬を揉み続ける轟は
まるでふみふみをしている猫の様だ。

一切感情を覚らせない表情が尚更そう見せた。



(これも轟くんの愛情表現なのか…?)



ようやく直視できるようになった緑谷は
眉を八の字にしたハイリに同情の眼差しを向ける。

嫌がっているようには見えないが
確実に困っている

むくむくと湧き上がる罪悪感

助けなくていいのだろうか
これはもうヒーローカッコ仮の性だ。


(かっちゃんが居たら
とっくに怒鳴りあげてるんだろうな。)


ハハ、と笑いを小さく零す。

唯一轟に対抗出来るその幼馴染は
『くだらねぇ』その一言と共に帰ってしまったのだ。

彼ならきっと迷わず動いているだろう
だが自分にはその判断はしかねてしまう。

あの二人の世界は一つ飛びぬけていて
自分の物差しでは量りかねる
その自覚があったからだ。

もたもたしている間にも
轟の頭の中は回る回る



「ん"…。」



一度猫の様な唸りを上げたその男は
頬をつまんでいた指を顎へと滑らせ上向かせる。

上向いた本人より早く何が起こるか察した緑谷は
再び目を逸らした。



「っ轟ィィおめーいい加減にしろよっ!!!」



上がった声は峰田のものだった。


その声に緑谷が視線を戻すと
案の定
轟がハイリに口づけをしているところだった。


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