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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第24章 【空色】インフェリオリティー コンプレックス 


~Sideハイリ~


「おは…あっれ、メガネは?」


週に1~2日、午前の授業のみ
それが私がC組に顔を出す割合。

だから今日こっちに登校してきたところで
特に珍しい事じゃない。
と、思ってたんだけど…。

どうやら、そうでもないらしい。

見られる事には慣れている
それを差し引いても異様に感じる視線は
彼女の問い通りメガネが無いせいなのだろうか。


「ん、取り上げられた。」

「ええ?」

「はぁ? 誰によ?」


今から座る椅子を引きながら苦笑を返す。

話しかけてくれるのはいつものメンバー
挨拶から始まる朝のガールズトーク

「怪我は? 大丈夫だった?」
なんて野暮な問いは飛んでこない。
だって昨日LINEで散々聞かれたもの。

かなりの時間を割いて答えたつもりだったけど
注目を浴びている事に変わりは無いみたいだ。

右を向いても左を向いても前から後ろから
視線は全方位
悪意は感じなくてもこれだけの目が向けられると


(なんだか爆豪くんより怖い。)


「怖い」の基準が爆豪くんってとこが
もうすっかりA組の人間って気がする、そんな朝の教室。
中でも一人尋常じゃない視線を投げて来る男子生徒が居た。


「ね、心操ヤバくない?」

「思った、ガン見しすぎ。」

「ハイリちゃんモテモテね。」

「これをモテると言っちゃうー?
他人事だと思って…。」


なんでもそっちに持って行きたがるのは
普通科だってヒーロー科だって同じだ。

だけどここに関しては私の意見が正しいと思う。


心操人使くん
逆立った紫色の髪が特徴のC組のクラスメイト
“個性”は……


「あれ?
心操くんの“個性”って何?」


入学初日の自己紹介もに参加してない私は
仲の良い子の“個性”くらいしか知らない。

尋ねながら視線だけをその彼に流すと
目が合った途端、視線はスィっと逃げていった。
見ていた自覚はあるんだろう。



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