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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第18章 ♦番外編♦ 紅白中毒症


~Sideハイリ~


決めたら決めたで
隠すようにキッチンのゴミ箱に捨てたメモの文字を思い出して、耳が熱くなる。

掛けていた髪をさり気なく落としながら振り返ると
すかさずその髪を耳に掛けられた。


「赤いな。」


耳縁を辿る指がヒヤリと気持ちいい。
どれだけ私が火照っているのか自覚させるように
ゆっくりとなぞられていく。

意地悪だ。
隠したくて降ろした髪なのに
こういう時、素直じゃない自分がとんでもなく可愛げ無く思えてしまう。
焦凍が素直に言葉を口にするから、特に思う。


「苺より赤い、旨そうだ。」


きっとケーキより甘い
惜しみなく注がれる視線を直視し続けるなんて恥ずかしくてたまらないのに、目を逸らせなくなる。
意識も神経も全て焦凍に注がれてしまう。

うん、やっぱり6個で正解だ。

私にぴったりだ…。

6個の意味なんて
照れくさくて伝えられないけれど
きっと焦凍がこの意味に気付くことは無いんだろうけど

せめて思いが伝わりますように…


「誕生日おめでとう、焦凍…」


踵を上げて首に腕を回して囁く
言葉の代わりにキスを贈る。

いつかはちゃんと言葉で伝えたい

夢中だって事だけじゃない
産まれてくれた事
出逢ってくれた事
側に居てくれる事

その全てにありがとうって伝えたい。

焦凍を想うだけで一杯になってしまう私には
そんな余裕がまだ無いから






『今』を作り上げる全ての事に感謝を込めて…









Dear 焦凍



 私はあなたに夢中です



       From ハイリ




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