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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第3章 【桜色】恋愛性免疫不全


~Side轟~


今までまともな人付き合いが無かった俺にとって
コイツとの今の距離感に違和感なんざ一つもなかった。

居たい距離に居ればいい。
もちろん嫌がることはしたくない。

だからそれが嫌だと言われれば納得のしようもあるってのに


「ダメって言うか困るっ!」


こんなんばっかだ。

涙を溜めた目で恨めし気に見上げられても
可愛いとしか思えねぇし
いっそのことはっきり言って欲しい。


「嫌ではないんだな?」


腕を引けば軽く引き寄せられる。
この距離に居ると触りたくなる。
我慢できずに髪を撫でれば涙を溜めた瞳が一層揺れた。


「だからっ…」


か細い声は春の風にも掻っ攫われそうに思えた。


「あんまり近いと心臓が壊れそうになる…っ。
少し…加減して欲しい。」


真っ赤な顔でチラと見上げすぐ睫毛を伏せる。

その顔に見惚れているうちに
ハイリは俺の腕を解いて学校へと走り去って行った。


「は……」


加減しろって?
あんな顔見せておきながらよく言う。
お前の方がよっぽど心臓に悪い。


「こっちの台詞だ…。」


柄にもなくその場にしゃがみこんで肩で笑う。
きっと今の俺の顔は
さっきのハイリより真っ赤だ。




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