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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第16章 【琥珀色】CT knock


~Side爆豪~


出会った時期なんざ俺も轟もさして変わりねぇはずだ。
なら、埋められる時間の差だってたかが知れてる。
それは逆に
もたつけばもたつく程、ハードルは上がっていくっつー訳で…


「諦めて堪るか。
早々に差を埋めて
掻っ攫ってやる…。」


言葉にすりゃ自然と気も上がる。
気が上がりゃそんだけ力も増す。

高みの見物をしていた野郎が
やっと土俵に上がってきたんだ。
その方が奪い甲斐があるってモンだろ。

無意識に呟いちまった言葉は
幸い、誰にも拾われる事は無かった。


「あ? なんて?」

「ルセェ、聞くなクズが。」

「聞いてねぇよ、つか聞けよ!
結構大事な事、説明してんだぞ!?」

「あ"? 必要ねーわ!」


だが代わりに
聞いときゃ良かったことも聞き損ねた。


「良いから聞けって!
ハイリちゃんの事なんだってばよ!」

「良いから黙れクソ髪!」


BOOMと鳴らした爆破が切島の顔面に命中する。
コイツの“個性”は硬化だ、
並大抵の事じゃくたばらねぇ。

遠慮なく爆破したせいか
クラスの奴らの視線も一気に寄った。

どいつもこいつも辛気くせぇ面で俺を見やがる。
憐れむような視線は
ただただ俺の神経を逆撫でするに過ぎなかった。


「わかった。今日は一旦やめるわ。」

「一生やめろクソがッ!」


後になって、切島はこの時の事を後悔する。

この時なにがなんでも俺に話しておくべきだったと。

だがそれは
当人がどう思うかであって
切島がどう思うかじゃねぇ…

今も未来も
そこだけは変わんねぇ


今はまだ
クラスメイトの胸中も知らねぇまま
今日と言う日が過ぎていくだけだった。


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