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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第14章 【琥珀色】後天性片想い


~Side轟~


「轟…さ、ハイリちゃんの事好きだよな?」


着替え終わるや否や
声を掛けて来たのは上鳴だ。
最近この手の話題で
話しかけられる事が増えた気がしないでもない。

特にコイツ、上鳴電気。

ハイリがA組に来る前から何かと大っぴらに騒いでいたが、何気にマジらしい。
ここんとこ、暴走する峰田を止めんのはいつもコイツだ。

躊躇いがちに投げられた問い
今までも探りを入れられては、差し障りなく返してきたが
さっきの出来事があった所為か、今日は一段と直球だ。

何よりこの問いに動きを止めた他の奴らが
こっちに神経集中させてんのがよくわかる。


(人の気も知らねぇで…。)


室内を一瞥した俺は
やや強めの口調で答えた。


「ああ。」


自ら延長を申し出た約束を忘れた訳じゃねぇ。
だが、もう片想いとやらは十二分に味わった。

堂々と触れねぇわ
他の奴らが寄って来るわ
イラつきが増してハイリに矛先が向くわ
ロクな事がねぇ。

要は付き合ってる事を伏せてりゃいいんだ。
誰が誰を好きだろうが自由だろ。

軽く返した言葉に返って来た反応は
予想以上にでかかった。

上がる叫泣。
呆気に取られて口を開けたまま固まった上鳴の代わりか知らねぇが、飛びついてきたのは峰田だ。


「と、轟ィィィィィィ!!!
おめぇら本当に付き合ってねぇんだろうなァ!?
なァ!?」

「付き合ってねぇ。てか近ぇ。」


この否定の言葉を口にすることほど
イラつくもんはねぇ…。



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