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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第12章 【桜色】ヨマイヤマイ


~Side轟~


大人びた表情で諭すハイリと
ガキみてぇに縋って訴えるハイリ


最終的にゃ
どんなハイリだろうが結局、敵わねぇ。







「ああ、一緒に居ような。」


乱れたままの髪を梳き、耳にかけてやると
ようやくホッとしたように息をつき、笑ってくれる。

こんなハイリだから手放してやれねぇんだ、
感情が落ち着いたってここだけは譲れねぇ。


この罪悪感も、さっきまでの行き過ぎた独占欲も
そう簡単に消えるモンじゃねぇってわかってる。

その度にハイリはこうやって欲しい言葉をくれるんだろう。


(やっぱり俺を癒せるのはコイツだけだ…。)


もう何度呟いたかわからねぇ

きっとこの先も心ん中で
幾度となくこの言葉を噛み締めてくんだ。

それでハイリが一緒に居てくれるなら
ずっと…治らなくていい。

ハイリにはワリィがそう思っちまったから。


片手を後ろ頭へと回して
涙を零すまいと瞬きを繰り返す瞼に、キスを落とす。




「こんな事しといて説得力ねぇが
 ………大事にする。」

「一緒に居てくれるなら、もう十分だよ…?」

「俺が足りねえんだ。」

「そっか…じゃぁ私も大事にするっ!」




ハイリがあまりにも屈託なく笑ったもんだから
誓いのキスはこの瞳にすべきだと

尚更思った……。


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