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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第9章 【桜色】カレカノ依存症


~Sideハイリ~


出来れば隠したまま終わらせられたらな…
って思ってた。

何故?
なんて聞かれても困るけど
何も知らないと言う事は
それだけ相手に手間を与えるものだと
漠然と思っていたから。


「なぁ、初めてか…?」


隠していた事がバレたと同時に
僅かに理性が戻って来る。
バレた恥ずかしさと
この現状に対する恥ずかしさ

それでも与えられる初めての快楽は
それらを大きく上回った。

部屋に響いてるのは自分の声のはずなのに
全然自制が訊かない。
仰け反る背も、跳ね上がる腰も
身体が言うことを聞いてくれない。

どこかに理性の残る頭は
この後に何が待ってるかをちゃんとわかってる。

今この時点でもこんなに壊れてしまいそうなのに
その時が来たらどうなってしまうんだろう…

そんな恐怖すら快楽の一つとなって
私を襲っている様だった。


「可愛い…」


そう囁かれる度に全身がふるりと振るう。
見下ろす瞳は愉し気で、男の人だというのに色めいて見える。

思考と違って身体は素直だ。
彼に身を預け、求める様に首へと腕を回す。


「とどろきくんっ…っ」


ただ彼が欲しい
もっと欲しい…
それがどれ程のものかもわからないのに、本能が求める。

甘えた声で、ねだるように名前を呼ぶと


「焦凍だ…。」


ピタリと全ての動きが止まり
優しい目がぐっと近づいた。


「……え?」

「焦凍、
お前にはそう呼んで欲しい。」

「焦凍…くん…?」

「焦凍。」


「くんは嫌なんだろ?」って笑いながら寄せられた体は
とても熱くて
ぴったりと密着した肌は吸い付く様で

視線に
声に
香りに

時が止まってしまったように、動けなくなってしまう。


「しょう、と……。」


初めて呼んだ名はとても拙くて
無意識に出たようなものなのに
彼があまりにも幸せそうに笑うから

お互いに求め合うように

どちらからともなく口づけた。

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