• テキストサイズ

【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第8章 【桜色】パニック &ぱにっくシンドローム


~Side轟~


テンパったハイリの言葉に
頬が僅かにあがるのがわかった。




『学校では付き合ってる事伏せて欲しい』




約束は約束。
いまいち納得は出来なくても
頷いたからには守るべき、そんな事は百も承知だ。

保健室でのあれが例外だった。
ハイリの表情を見ればそれも納得できる気がした。
だから大食堂に入る前に繋いだ手をほどいてやったってのに


「……………。」


解かれた手をじっと見て
尻尾の垂れた犬みたいな顔されりゃ、触発もされる。
更には腕の中でガチガチに硬直された暁には
嗜虐心だって煽られる。
そろそろ辞めねぇとこっちの理性がもたねぇ


「お願いっ…こういうのは
人の居ないトコで…っ!」


思った矢先のハイリの言葉に満足した俺は
すんなりと肌を撫でていた手を引き抜いた。


(思わぬ収穫だ。)


笑いをかみ殺しても、ハイリには伝わっちまったみてぇだ
一応念を押しとくかと口を開きかけると
目端にふわり浮かび上がる人影を捉えた。


「飯田…か?」

「……ん? 飯田くんがどうし……え!?」


俺の視線を追わずとも
あれだけの大柄な男が人ひとり分飛び出ていれば
いくら人に埋もれてるハイリでも気付くってもんだ。

「あれ…エンジンじゃ?」なんて呟いてる辺り、飯田の“個性”は知ってんだろう。
知ってるからこそ無駄に仰天しているようだ。


「あれは多分、麗日の“個性”だ。」

「お茶子ちゃん?
すごっ…浮かせちゃうんだ…。」


しみじみと感心しているハイリを余所に浮遊したクラスメイト見やると
エンジン音を轟かせ、その身を回転させながら遥か前方の非常口へと飛んでいくところだった。



/ 804ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp