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キセキとの3日間 〜黒バス〜

第4章 ”従え"


赤司くんの表情は変わらない。


しばらく経っただろうか。

赤司くんは静かにこう言った。

赤司「…じゃあ、質問を変えようか。…亜美は今、好きな人はいるの?」

あまりにも唐突な質問に、私は驚きを隠せなかった。

目を大きく見開きながら赤司くんを見つめる。

亜美「まだ…わからない。」

私がそう言うと、クスクスと笑う赤司くん。

赤司「ふふっそうか。…じゃあ、お前の質問に答えてやるよ。何故、手紙を踏み潰したのか…」

言い終わるかわからないうちに、赤司くんは私の顎を掴みグッと上に上げた。

突然の事に体がビクっと強ばるのを感じる。


















赤司「亜美…お前が好きだからだよ。」










亜美「………へ…?」


自分でもびっくりするほど阿呆な声だと思った。

展開が急すぎて頭が混乱する。

亜美「すすすすす好き…!!??」

目の前がグルグルする。

そんな私を見て赤司くんは目を細めて笑った。

いやいや!笑ってる場合じゃないって!

赤司「あはは、本当おかしいな。…だから言っただろ、好きだって。」

顔が沸騰するくらい熱い…!

亜美「で、でも!それとこれとじゃ話が…!」

そうだよ!
手紙を踏み潰した理由!

私がそう言うと、今までニコニコしていた赤司くんの表情が一気に鋭くなる。

赤司「簡単だよ。好意を持っている相手からガラクタの手紙を受け取るのが嫌だった。それだけだよ。」

亜美「だからって…踏み潰す事ないよ…。この手紙には、赤司くんへの想いがいっぱい詰まってるのに…」

言い終わった後で、やばい…そう思った。

(赤司くんに口答えしてしまった…!!)

このピリピリしている中で、あの赤司くんに口答えなんて…!!

恐る恐る様子を確認しようと、一旦顔を上げようとする。

だが、一気に顎を引っ張られ、前のめりになってしまい赤司くんの顔が目の前に。

鼻と鼻が触れてしまいそうな距離に緊張が走る。

赤司「亜美…本当に面白いよ。僕にそんな口をきいたのはお前が初めてだ。」

そう言ってもう一方の手で私の首筋に指を添える。

亜美「…ッ!」

何とも言えない感覚がますます頭を混乱させた。

赤司くんは静かに続けた。
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