第1章 "あんたが好きッス!!"
…1週間前。
マネージャーとして男子バスケ部に入部してもうすぐ2年が経とうとしていた春。
私は外へ外周に行っている選手達のデータのまとめをしていた。
さつきちゃんは外周の付き添いで、今は部室に誰もいない。
亜美「あぁー!疲れたなぁー!」
誰もいないせいか私は間抜けにあくびをしてしまった。
窓を見るとさつきちゃんの笛に合わせてリズム良く走っている選手達。
その中でも一際輝いているのはやっぱりキセキの世代と呼ばれる6人の天才。
遠くから見ていてもそのオーラが感じられるくらい!
特にカリスマモデルをしている黄瀬涼太くん!
モデルをしていることもあり走る姿もカッコイイなぁ。
ぼーっと窓の外を見ていると走り終えてドリンクを飲んでいる黄瀬くんと目が合った。
黄瀬くんは私と目が合うと顔をふにゃりとさせて笑い大きく手を振ってくれた。
何か言っているのか口をパクパクしていてその姿がまた可愛く、私はクスっと笑ってしまった。