第15章 しょうらいのゆめは

いつもより優しく愛されている。
じゅくじゅくと籠っていく熱が解放されないまま募っていく。
もっと強くしていいのに、と焼けつくように身体が訴える。
とろっと欲が溢れて止まらなくなる。
「…っ、はぁ……」
「どうした？」
「ぁ、いじわる……」
悪戯っぽく笑った繋心さんは、また１つ私の胸元に痕を残していく。
ちりちりと痛むのにどこか気持ちよくて、唇が離されると物足りなさに顔が熱くなる。
「ホラ、その顔。
部活で俺の顔見てる時の」
「やぁ…！うそぉ！」
「ウソじゃねーよ」
胸の先端を吸われると全身にぞくぞくっと冷たい何かが走る。
「ひやぁっ！！」
かりっと噛まれると、あまりの刺激に背中が仰け反る。
「ドＭ」
「そんなこと、な…っ」
「物足りなさそうにしやがって」
きつく睨まれると、またビリビリと電流がくるよう。
気持ちよくて、変な感じ。
「あぁ…、もっ、もっと…」
あと少しで果てそうな私は、本能の趣くままにほぼ無意識で繋心さんにおねだりをする。
私の言葉を飲み込むように口付けされると、くぐもった吐息と声が頭に反響する。
「んんっ、んぁ……あっ」
激しく深く舌を絡められると、せりあがってくる波が一気に襲う。
「あぁぁぁ…っ！！！」
だらしなく開けた口から、混じったとろみが一筋私の身体にあとを残していく。
ずっと焦らされた快感は、のぼるのには一瞬だった。
「はぁ……も、だめ……っ」
「一人で気持ち良さそうにしやがって……」
冷たく言われたけど、優しく背中に手を回される。
傷を触られるのはやっぱりイヤだけど、優しく指でなぞられる。
大丈夫、気持ち悪くない、って言われてるみたいで、泣きそうになる安心感がある。
いつも繋心さんは決まって、切なそうな、苦しそうな顔をする。
腕に力がこめられると、肌と肌に隙間がないように密着してくれる。
これだけくっついてても、繋がれない寂しさを本能はわかっていた。
「繋心さん、おねが、早くっ…」
「急かすなよ…っ」