第110章 【番外編】ロマンス
「あっ…ぁぁ……おねがい、さわってぇ…」
そうお願いしたはずなのに、聞いてないふりをして全身がすっぽりと包まれるくらい抱き締められる。
「んっ…!!」
熱い素肌がぴったりくっついて、快楽とは違った気持ちよさで、果てていないのにお腹の奥がじわじわと熱くなっていく。
全身がむず痒くて、ただ寂しくナカが何もないのにきゅっと締まる感覚がする。
もどかしくて、泣きそうになってしまう。
「は…ぁ…っ…い、いかせて…」
ずっと生殺しみたいな状態で、正常な判断が出来そうにない。
恥ずかしいことを言っている自覚すらない。
ただ欲しくて、擦られているソレが少しでも動きやすいように、少しだけ足を広げて軽く膝をついて四つん這いになる。
「いかせて…いかせてぇ…」
うわ言のようにかすかに呟くと、真ん中に触れているソレが少し反応したような気がした。
恥じらいもなく自分の秘所を広げ、その頭をグイグイと押し付ける。
「はぁぁぁ……ほしぃ…ほしいのぉ…」
「随分淫乱になったもんだな」
「やぁぁ…いじわる…いわないでぇ…」
目が軽くチカチカしている。
まだ触ってるだけなのに。
「誰にでもこうやってスんだろ?」
「しなぃ…けーしんさん、だけぇ……」
「他の男に現抜かしてたくせに?」
「し、してない…ひどい…っ」
さっきの話だろうか、目を合わせられてキッと睨まれる。
「おねがい…おなかの奥、いつもみたいにごりごりして…?」
ひくひくとしているソコになんとか誘導し、反り返りそうなほどに張ったモノが、無理やり仰向けにされた私のお腹をゆっくりと這う。
その先を想像して、噴水のように飛沫が上がる。
「ん…あっ…やだぁ……」
「何もしてねぇんだけど…?」
「ごめ、なさ…」
割れ目を指で押し広げられ、真ん中の腫れて震える芽を指先で刺激される。
「あっ…!あっ、ああっ!!!」
急すぎる強い刺激に頭が追いつかない。
指の腹で蜜を絡めながら擦られ、昇るのを感じ、それを逃さないように身構える。
「ぁぁああっ!!い、いくぅ……!!!」
声にしたその時に指を離され、火照った身体だけ取り残された。
「んん……」
もやもやとしたじれったさが残り、また太腿を擦り合わせる。
天井を見上げてぼんやりしていると、生温かい刺激がぬるりとさっきの急所に襲いかかった。
