第98章 【番外編】おはよう
後ろからの体勢でますます激しくなり、繋がったところから水飛沫が垂れていく。
「はぁ、あ、も、も、だめ、あぁ…!!」
無理やり振り向かされて、深い口付けが変わらずに続けられる。
奥を攻められらも芽も潤った指で刺激され、呆気なく何度目かわからない波を迎える。
頭がじんじんと痺れ、くたっと床に全身を落とした。
「はあぁ、ああ…あ、く、ん…」
びくびくと震えの止まらない身体を後ろから包まれ、安心感と愛しさで自分でもわからないけど泣きそうになる。
背中に欲を吐き出される感覚が、鮮明にわかるほどに身体が敏感になっていた。
ぬるいシャワーを浴びせてもらって、やっと目が覚めてきた。
それでも腰と脚の違和感はおさまらなかったけど…。
「パンも作れるんですか?」
着替えてから朝ご飯を用意されて改めてびっくりした。
ほかほかのロールパンとサラダ、コーンスープが並んでいる。
「パンケーキの余った粉で簡単にできるやつだ、んなすげえことじゃねえ」
とはしゃぐ私に落ち着いた声で言ってくれる。
「でも、今日は私が作ってあげたかったです…」
とわざと拗ねたように言うと、頬をつつかれる。
「最後は手伝ってくれただろ」
「せっかくのお休みだったのに、朝からごめんなさい…」
「全然」
お仕事でもお休みでも役に立たないなんて、ちょっと情けないな、と思いながらも、出来立ての美味しい朝ご飯は頬を簡単に緩ませてくれる。
また明日はがんばろう、となんとなく思った。
その日も夜明けまで抱き合っていたせいで、起きれなかったのは、また別の話…。