第95章 【番外編】旅行しよう
早く挿入れたい衝動を抑え、まだ肌の触れてない場所に手を這わす。
ナカに指を沿わせ、その肉壁をゆっくりとなぞる。
びくりと腹が震え、襞が一斉に動き出した。
美味そうな蜜のにおいがむわっと広がった。
「うぅ…!ぁ、いじわる…っ」
「何がだ」
わかっているのにあえて聞こうとする。
「焦らしちゃ、やだぁ…」
指を一本増やすが、指同士を絡めるだけで決定的な刺激は与えないようにする。
「あぁ…ん…っ」
たまに掠める弱点に揺らぐのか、腰がそちらに動くように何回も揺れた。
意味のなくなったずぶ濡れの下着を抜き取り、ぐぷぐぷと音をわざと鳴らしながら、待ち遠しそうにしているその場所を指の腹で突いてやった。
「いやぁあっ…!!」
甲高い悲鳴と共に、太腿まで垂れていく蜜。
ナカが痙攣するように収縮し、るるが絶頂を迎えたことを知らせた。
「も、もう、いれて……」
潤んだ瞳でそう言われるが、もう一度、今度は背後から抱えるように指を入れる。
「あぁぁっ!!ひ、ひどぃ…んんぅ…っ!
あぅ、あっ、あ、や、また、またきちゃうからぁ…っ!!」
より深くまで指が入るらしく、俺の袖を掴むとぎゅうっと力を込め、また波を受け入れた。
指の先が白くなるほど握る手が、ますます煽ってくる。
左手薬指には、かつて贈った石が光っていた。
独占欲の証として渡したが、次は、もっと深い意味の……。