第95章 【番外編】旅行しよう
旅先は、なんとなく前々から行きたいと言っていた京都になった。
1日目はほぼ移動だけで終わり、旅館にチェックインするだけの状態だった。
部屋に案内してもらい、食事の時間だけ伝える。
明日はどこを回りたい、とパンフレットを広げて言うるるを膝の間に座らせ、話を聞いていた。
「今日から明後日まで、繋心さんを一人占め出来るんですね…」
なんて、可愛すぎることを言ってくれる。
ここ最近いかに放っていたかを痛感した。
「……」
「す、すみません、いつもお疲れの中で構ってくれてるのはわかってるんですけど…その…」
俺の驚いた顔を見て、悪く思ったのかしどろもどろに謝ってくる。
「いや、こっちも悪かったな」
「ぜんぜん…!」
こちらもゆっくり、彼女を一人占めしてやろう。