第87章 【番外編】キャンドルの灯
「そういえばあれ、どうやったんですか?」
あまり聞くのも申し訳ないとは思ったけど、大変だったのなら私のプレゼントだけではそれはそれで何か考えなくてはいけない。
「…あー、大したことじゃねえよ」
言葉を濁らせるのが凄く気になる。
もし大金支払ってやるようなことなら本当に申し訳ない。
「負担とかかなりしました…?」
「へ!?いや、全然!!
そーじゃなくてな……」
事の経緯は部活で漏らした今年のクリスマスの話題だったらしい。
人混みは苦手だけど、たまには何かイベントに行ってみようという提案にのってみた。
下見に行くと、使われてない池があり、許可を貰えば使用可能とのこと。
それで部員たちがサプライズを用意してくれた、と。
(皆、いいこ…!今度お礼しよう…)
なんて甘いことを私も考えていた。
「多分、撤収作業も任せていたから、全員あそこにいた……んだな……」
「!!?」
繋心さんがいつもより恥ずかしがっていたり、私からのキスに凄く躊躇してた理由が結び付く。
「部活もう行けない……」
それでも、あとで送ってもらった私達の写真は、最高の宝物になった。