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迷い道クレシェンド【HQ】【裏】

第76章 【番外編】推しが尊すぎて直視出来ない


いつもよりもずっと静かで優しいキスをされて、嬉しくて、頬に手を重ねる。
「は、ん…」
抑えられない声が漏れて、こんなに優しい口付けですら感じて、じわりと身体から熱が垂れてくるのかと思うとびっくりする。
「調子、狂う…」
「ほんとに、ごめんなさい…」
せめて、顔を見て謝りたいと、閉じていた目を開ける。
あまりに近い顔をちゃんと見ることなく、すぐに反らしてしまった。
「おい」
「むり!ほんとに、むりなんです!」
「傷つくわー……」
「…っ」
そんなつもりではない、と言いたかったのに言えなくて、なんとか胸板に抱きついて、否定したかった。
同じくらいうるさい心音が聞こえて、すごく、嬉しい。
「いつも一緒にいるのに、なんでだろうな」
余裕そうに見えて、この人も同じくらい、好きになってくれてるんだと。
そう思うと、感極まって涙すら流れる。
「ね、いつか、ちゃんと試合観れるまで、続けてくれますか?」
「老体に鞭打ってやるよ」
「……ありがとうございます…」
それはいつになるんだろう。
からかわれるように笑われて、今日も深い交わりは続く。

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