第74章 【番外編】ショコラカラン
「…っ、ふぁ……」
「上手くなんねーな」
チョコの味がする塊をまた絡めながら流してやったのに、ほとんどが口角から流れていく。
「ごめ、なさい…」
はあはあと酸素を取り込もうと、浅い呼吸をくりかかえし、肩が上下した。
指に白いものを絡め、ナカをかき回すように抉る。
美味そうに下拵えされた敏感すぎる身体に、舌なめずりをしてしまう。
「ひぅっ!?」
ナカを弄りながら、足の爪先にもチョコソースをかけ、誰もが弱いそこに舌を這わせた。
甲高い驚きの声が上がり、尻が持ち上がった。
「やぁぁぁ!!」
手入れされた指一本一本を口にふくんでは舐めあげ、乾燥すらしていない踵から指までをゆっくりと尖らせた舌を這わす。
「んっ、あうっ…!!」
ナカの指がぎゅうぎゅうと絞められ、また逝ったのかと鼻で笑った。
「ぁぁぁぁぁ……やぁ…、へ、へんだからぁ…」
ちゅう、と音を立てながらチョコの味をすすり、腱から膝裏をアイスかなにかを食べるかのように、吸い、たまに歯を立てた。
「ん、んっ、ぅう…」
そういう趣味ではないが、行為中に本気で噛みつくことや、そういった生き物の気持ちがなんとなくわかる。