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迷い道クレシェンド【HQ】【裏】
第71章 【番外編】ショコラノスタルジー
「甘い……」
真っ暗な屋敷の壊れた椅子で、私はそれを食べた。
濃厚な甘さが口のなかに広がる。
それは確かに、『すごく美味しい』物ではなかったかもしれない。
それでも、久々に触れた人の暖かさを感じるのには、充分だった。
彼には、いずれまたお礼を言いにいきたい。
………数年後に会うことになったのは、また別のお話だけど。
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