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迷い道クレシェンド【HQ】【裏】

第66章 【番外編】極夜2


「で、浮気か?やっぱり」
「かも…」
「マジで!?あんなにラブラブだったのに!?」
今時その言葉よ、オッサンだな、と笑いながら流される。
「母ちゃんにまたどやされる…」
「ま、新しい子探そうぜ?」
慰めなのかわからないが、ビールが新しく注がれる。
「ロスがでけえ……」
「ラブラブだったもんなー!」
「だからおっさんかよって!」
酔っぱらい同士の賑やかな会話だというのに、酔う余裕もない。
来たことを後悔しつつも、酔わないとやってられないと、どんどんと流し込んだ。
「そういやコイツが隣町の病院で働いてて、今日久々に顔だしててさー」
「あ!そうそう!聞きたかったんだよー烏養ー」
「は?」
懐かしい顔ぶれは、看護士とやらを今しているらしく、急に話し掛けてくる。
「この前めっちゃ可愛い女の子が、手術してさ」
なんの話か読めないまま続きを待った。
「麻酔の後の様態を見に行ったら、携帯の画面にお前の名前が出てさ!」
「………」
「知り合いなら紹介してくれよぉー!!」
「手術?麻酔?女…?」
最後まで聞いたのに、全く話が繋がってこない。
最近電話した女は、せいぜいマネージャーどっちかかるるか。
「高校生?」
「あー、患者の個人情報出すのはNGなんだわー!」
「…今更だろ、勝手に携帯見やがって」
「そこはたまたまだから。
でも知り合いならざっくり検討ついてんだろ?」

嫌な予感しかしない、とはまさにこのこと。
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