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迷い道クレシェンド【HQ】【裏】

第64章 【番外編】狭い小さな檻


「はぁ、ん、ふっ…」
ぴちゃぴちゃと猫が水を飲むような音を立てながら、再び舌先を重ねる。
香りのせいで濃厚な蜂蜜を舐めているようだ。
嬉しそうに目を細め、首に腕を回される。
ちゃぷん、と音を立てながらまた繋がった。
「ふぁ…っ、ん、ぁ」
「変態…」
「ぁ、ん…、け…しんさん…っ、わたし、いつも、しあわせで…」
「ああ」
「も、なにも…っ」
ち、と舌打ちしてしまったのに、また蕩けそうな顔で笑う。
「して欲しくないことも、言えよ…。
察しは悪いんだ、わかってんだろ?」
「…っ、でも…」
「でもじゃねえ。
次言わなかったら、その辺に捨ててやるから…!」
そんなこと、出来るわけもない。
虚勢で意地悪く言っている。
お互いに依存しきっている関係。
不安そうな顔で、ごめんなさい、と謝られた。
長い睫毛が震える。
いつ見ても作り物のような綺麗な顔立ちだ。
流れる汗が真っ白な胸を濡らしていく。
「うちに帰るまで、離さないで、そばにいて、ください…っ」
なんだか幼子のようなその望みが、無性に可愛く思えて、細い身体を全部包むように抱き締め、無我夢中で打ち込んだ。
「ひぁあああ!!あっはぁっ、ん…っ!!
やぁああ!はげしぃ…いっちゃう、いっちゃうっ…!!」
弓なりに身体が捩れ、きつく抱き合っていたはずの身体が緩む。
その隙に抜いて、白い美肌に白い欲を注ぐ。
るるの意識が遠退くまで、甘い求める声には逆らえなかった。
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