• テキストサイズ

迷い道クレシェンド【HQ】【裏】

第61章 【番外編】オレンジピールとデート


観たい映画があると言うので、前売りを買っておいた。
指定座席に座り、飲み物を置いた。
ちゃっかりパンフを買っていたようで、嬉しそうに見ている。
よくよく見れば、服だっていつもより可愛い。
上品そうなのに、胸元は大胆に開いており、シースルー素材のスカートのせいで、ちらちらと太腿が見える。
今年はシースルーが流行っているのか、脇や横乳がちらりと見える服も出ていて、なんというか、美味しい。
「どういう内容なんだ?」
「学園もののコメディですよ!
ほらよくある部活がんばる的な…話題になってたので観てみたくて!」
「へえー」
「私、映画館で観るの初めてなんですよねー!」
「……マジで?」
「うん、楽しみっ」

話題になったやつは一応見には来ているが、そういえば自分もここ数年来ていなかったことをふと思い出す。
恐竜テーマパークの続編以来だろうか?
そういえばヒーローものも海賊のやつも、続きが出ている割に忙しくて来ていなかったこともついでに思い出す。
(帰りはレンタル屋かな……)
カードはまだ使えたか?なんてどうでもいいことを考えていると、上映が始まった。

人気俳優によるよくある青春ものだった。
廃部寸前の部活を盛り上げていくという。
ラストは顧問とコーチが結婚して終わった。
(うちの顧問も女だったらこうなってたか?)
と一瞬だけ思ってしまった。
いやいや、可愛いのが隣にいてよくもまあそんなことを…と横に目を流すと、大泣きしているるるを見てぎょっとした。
「おい、大丈夫か?」
「ううっ、ごめんなさい…っ!
いいお話でしたねぇ……」
「……あー、まぁ……」
よくあるやつだ、とは言えず。
/ 708ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp