第6章 再出発とチョコ
「もうこんな女、いらない」
烏野の体育館に来た及川は、俺の前にるるを投げると吐き出すように言った。
部員達がワラワラと集まり、疑問符をいっぱい浮かべている。
丁度影山にるるのことを聞いてる真っ最中の、最悪のタイミングだった。
「あ?」
「だから、他人のモノが入った女、もういらないってば。
あげる。
せいぜい逮捕されないよーにすればぁ?」
最悪な悪態だ。
「繋心さん!ごめんなさい!
止めたんですけど…!!」
両手を合わせて必死に謝るるる。
とんでもない発言をする及川。
ぼーぜんと立ちすくむ、部員達。
………最悪だ…。
「…不潔…」
小さく聞こえた清水の一言にトドメを刺された。