第43章 アップルアンドシナモン 7
あれから少し経って、色々判明したことがあった。
まずあの目を見張るような美女は、彼女さんではないとのことだった。
「俺は、2年近くお前一筋だ!!!」
「!!」
何回目かになる本気の告白に、とてもどぎまぎした。
周りからは、オーケーコールが凄かったが、あっさりごめんなさいをさせて頂いた。
木兎さんは、残念そうに、アイツは越えられない、と呟いていた。
お似合いのいい人が現れることを近所の縁結びの神社にこっそりお願いしに行こうと思った。
私を襲った3人は、結局未遂だったのもあってか、停学処分のみだった。
私はもう危害がないならなんでもいいと伝えたが、繋心さんがとても怒っていた。
『お前は!自分の身体を!なんだとおもってんだ!!!!』
「ぎゃふん!」
と電話でやり取りをした。
とは言っても、本当の家族にされたことを考えれば、私にはなんともないことで。
とてもハキハキ物事を言う婦警さんにも相談に乗ってもらったけれど、
「あなた本当に被害者ですか?」
と睨み付けられて終わった。
3人のうち一人は、東京校の優等生な上にお金持ちで、学校に寄付もたくさんしているご家庭だったらしく、あっさりとお金で解決されてしまった。
理不尽なことが多い世の中だなと、少し思った。
美女さんはこの1件がバレて人間関係がまずいことになったとかで、今は行方不明に…。