第29章 【番外編】かごめ
理科準備室、なんてベタな場所が使えた。
軽い拘束具で後ろ手に固定させ、ほぼ全裸のるるを立たせる。
「…と、徹さん、こんなこと、やめよ?」
何をされるのか、なんとなく察したのか震えてるるがそう言う。
「は?俺に言ってんの?」
「…っ」
顎を掴んで上を向かせる。
久々に反抗的な目をしているのを見て、ぞくぞくとする。
「死に損ないが怖がるなんて、珍しいな?」
「……ごめ、なさい…」
露出した下半身にそっと手を這わすと、まだまだそこは濡れていない。
「そんなに怖い?」
と聞くと、1回だけゆっくりと頷いた。
「大丈夫、今日はヨくしてあげるから」
収納棚から試験管を2本取り、持ってきたローションをかける。
透明なガラスに薄ピンクのとろみが伝って、日が反射して綺麗だ。
「!!」
その時点でそれをどうするか察したるるが身構える。
「そ、そんなの、イヤ…」
「拒否権はないよ」
「ね、ね、徹さん、何を怒ってるの…?」
「……別に?」
そう、元々ここに連れてきたのは、お仕置きの為だ。
可愛くて鈍感なお姫様は、男共のアプローチが耐えない。
本人は、それをどうやら勘違いしており、3年の間ではすっかり『告白すればヤれる』という噂まで流されている。
その危機感の薄さ、そして俺の前では出すことのない余裕、要因が重なって、彼女はすっかり娼婦扱いだ。