第25章 【番外編】合宿と長い夜
「るる!悪い!!」
なんだかんだ続けていたコーチ業にのめりこみ、るるとの約束を忘れて合宿を入れてしまった。
「合宿いいですねぇ、気を付けて行ってきてください」
事情を説明するとすんなり承諾して貰えた。
てっきり怒られると思ってたが、そういうとこ、今までの彼女とは違うと、ぼんやりとした違和感がある。
「怒んないのか?」
「え?部活してる繋心さん大好きですよ」
にっこり言われると、なんだかテレる。
「…ん、ま、なんだ…すぐ帰ってくるし、土産も買ってくるから…」
「一緒に行きたいなぁ」
「近場だし…面白くも…」
「一緒に、行きたい、なあ」
キラキラした目で見つめられる。
ゴールデンウィークに被る金曜から土日にかけて。
確かに、学校も休みだ。
「お、おう………」
なんとなくその目に逆らえなくて、うっかり了承してしまった。