第22章 救済と酒
「よぉ…」
「おー!先にやってるぞ…って彼女も一緒?」
「お前らが連れてこいって言ったんだろうが…」
何日か前に約束した飲みで、急にそんな話を振られた。
飯も食えるし、たまには息抜きになるかと思って試しに連れてきた。
「こんばんは、お邪魔してすみません」
るるはいつものように笑顔を振り撒く。
制服じゃない姿で手を繋ぐのは、何故か緊張する。
いつも以上に華やかで、改めて可愛いと思う。
靴を揃えて座敷に腰掛けると、パンツが見えそうでつい目をそらす。
「何食べるんだ?」
「おすすめでいいですよ」
適当な料理を数品目とソフトドリンクを注文する。
こういう席は初めてなのか、少し緊張しているようだった。
「るるちゃん飲めないの?」
「未成年だっつーの」
「あ!見た目が大人っぽいからつい…」
だよな、と口々に言われ、照れたような切ないような顔をする。
(んな顔するなよ…)
ジョッキを啜りながら、なんとなくもやもやした嫉妬心を抑えた。
「ほんとに?繋心さんと釣り合います?」
(んなコト聞くなよ…)
「釣り合うっつーか、コイツが逆に釣り合ってねーよ!」
「じゃあ、合ってるということですね」
とにっこり笑う。