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可愛い可愛い私の主

第1章 あなたには私しか居ないんですよ


あれから3週間が経ち
そろそろ許してもいいかと思い
審神者部屋の前まで来た
ゆっくりゆっくり錠を外す
主、聞こえているか?
自由へのカウントダウンでもしているか?
それとも俺がまだ怒っていると勘違いか?

鍵を回し終わり
接続部分を外した
愛しい長谷部に会えて幸せですか?
俺は幸せですよ主


「罰は楽しんでくれましたか?」


あぁ嫌だ
きっと今の俺は恍惚とした表情をしている
いや、酷く楽しんでいる顔かな
主が苦しんでいる姿がたまらなく愛おしい
俺が痛めつけた跡にまみれる主が可愛い


「あぁ主
主はどこまで美しいんでしょう
こんなに細い手首だと折ってしまいそうだ」


主の手首を掴みさする
とてもやせ細り骨と皮だけになっている
俺が理想としていた主になっていた


「うるさいうるさいうるさいうるさい」


煩い。
羽音が耳に障る煩い
主に近付こうとするな
なんてしつこい羽音だ

おもむろに本体に手をかけ
羽音の正体を真っ二つに切り落とす


「これで静かだ
主も耳障りだったでしょう?
そんな時に長谷部を呼べばいいんですよ」


甘えろと言わんばかりに主の頬を擦る


「さぁ主
お昼寝でもしませんか?」


どうせ返答もないのに聞いてしまう


「それとも久しぶりに交わりましょうか」


この腕に抱きたくて仕方が無かった
所有している事を目で確認したかった
だが今回は抱くことが出来なかった


「主?主?これはなんですか
この蛆はなんなんですか!
またこうやって他の者を誑かすんですか」


怒りが抑えられない


「さっきのハエももしや
主の肉を食べさせたんですね
腹を空かせている子供だからですか?
そうだとしたら主はなんと慈悲深い」


俺はたまらなくなり主を抱きしめた


「この音は?
あぁ主、もっと骨を強くしないと
私が抱きしめただけで折れましたよ
あーベッドもこんなに汚して
どうするんですか?大変なんですよ
そんな顔で見ないでくださいよ
主命であれば片付けますけど」



「あぁ、愛おしい主
主命ならばなんでもお聞きします
え?このままでいて欲しい?
でしたら長谷部もこのまま主の隣にいます
このまま二人で朽ちていきましょう
二人ともが死んでこそ愛ですよね
また一つ思い出が増える」



END
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