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まったりの向こう側

第3章 T Of A story



川に着いたおばあさん、早速洗濯にとりかかります。

そして、粗方片付いたところで、ふぅと息をついては顔をあげました。


そんなおばあさんの広がった視界の端、何かがちらちらと映りこみます。


「……?」


視線だけそちらに向けると、どうやら川上から丸いものが流れてくるようです。


「チッ」


(何だ、あれは)


(ロクなことになりそうにねぇな…)



一体何があったのか、あれよあれよという間に大きな桃が目の前に流れ着いたではありませんか。



おばあさんは桃を拾おうと、手を伸ばし…



おばあさんは手を…



あの、兵長…?





手を引っ込めないでください…

お願いです、拾ってください…



「断る」



(やめてっ、進まなくなっちゃう…!)



あの、桃の中身は静流さんです。

多分おじいさんが喜ぶと思いますよ…?



「……仕方ねぇな」



おばあさんは桃を鷲掴みにすると、洗濯籠を背負い家路を急いだのでした。









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