第3章 後編
「つまり、海賊の皆さんはワンピースと言うものを探していたんですね」
「そうだな。まぁ実際見てみればとんでもないものだったけど」
話を進めていくうちにルフィの表情は段々暗くなっていった。
ルフィは仲間と共に、ワンピースへと辿り着いたらしい。
だけどそこにあったのは、恐ろしい化け物だった。
封印されていたからまだ良かったが、問題はそこからだった。
色々話を端折られたが、ようは海軍と他の海賊も乗り込んできて揉めてしまい、なんとその化け物の封印を解いてしまったらしい。
そこから先は悲惨なものだった。
ルフィの仲間は次々と倒れ、世界が闇へと包まれていく。
辛うじて生き残ったルフィだけが、その化け物と戦い続けていた。
このままこいつを放置してしまうと、更に犠牲者が増えてしまう。
ルフィは仲間の亡骸を見て後で迎えに行くからと言い、海へと出た化け物を追いかけた。
本当は泣き崩れたかったが、そうする暇すら与えられなかった。
「そっからどんくらい経ってからかな、トラ男が騒ぎに気付いたのか来てくれたんだ」
化け物と戦い続け、ボロボロになったルフィの前に現れたのはローだった。
その後は2人で戦ったが、それでも歯が立たなかった。
と言うか半ばローと揉めながら戦ってたらしい。
ROOMの中に入るなと言われても、ルフィは接近戦だからどうしようもない。
なるほど、夢の中で言い争っていたのは本当だったのか。
と言うか何故私がそんな夢を見たんだ?
ユーリの疑問は増えたが、取り合えず彼の話を最後まで聞くことにした。