第2章 中編
※R18です。ローが優しくないので苦手な人は87pまで飛ばしてください。
ローはコインをポケットにしまうと、徐にユーリの手を掴んだ。
「…お前との契約を破棄する」
突然強い力で掴まれて驚いたユーリだが、それ以上に言われた言葉に驚き目を見張った。
「えっ…ど、どうし…」
「だが、その前に魔力の補充はさせてもらう」
ユーリの疑問を遮るように発せられた言葉。
まるで異議は認めないと言われているようだった。
ローは唖然とするユーリを抱き上げると、ベットへ押し倒した。
ユーリは契約破棄の事で混乱してるのか、いきなり事に及ぼうとしているローに混乱しているのか分からないが、抵抗していた。
先ほどの契約破棄の理由を、必死に聞いてくるユーリ。
ユーリの抵抗にローはスッと目を細めた。
そしてまだ納得できてないユーリを黙らせるため、その首筋へと噛みつく。
「いっ…!」
途端に上がるユーリの辛そうな声。
手加減なしに噛んだのだから仕方ないだろう。
痛みで彼女の身体が震えているのを感じながら、ローは体内へ流れ込んでくる生気と快楽に、早くも理性が切れそうだった。
「…おまえの魔力じゃあいつには勝てない。そもそもおまえを選んだのが間違いだったんだ」
ユーリの首元から口を離し、滴る血を舐めとる彼の表情は色気を感じたが、言われた言葉は残酷なものだった。
一瞬、ユーリが息を呑んだのが分かった。
「…そ、そうですか…」
そしてあっさりと抵抗を辞めたユーリ。
ローはそんなユーリの様子に舌打ちをすると、乱暴に衣服を剥ぎ取った。
…やっぱり嘘だと分かんねぇか
何とも自分勝手な言い分だが、例え嘘だと見抜かれたとしても、結果は何も変わらないだろう。
ただ少しだけ、ローがユーリへ好意を持っていたと気づいて欲しかった。