• テキストサイズ

英霊の刀【ONE PIECE 】

第2章 中編



ユーリとローは暗くなった建物内を移動していたのだが、何やら騒がしくなり始めているのに気づいた。

一瞬気づかれたと思ったが、どうも違うようだ。

どうやら魔物がこの建物に集まり始めている。
どこからともなく聞こえてきたその言葉。

そして多くの人々が外へ向かっていくのが見えた。
恐らく彼らは誘拐された人々で、今から魔物を倒しに行くのだろう。

「…魔物が寄ってくるのは相変わらずか」

移動しながら静かに呟かれた言葉。

ユーリはどういう意味か尋ねると、どうやらローが目覚めると、彼を殺すためか魔物が自然と集まってくるらしい。

昔から変わらないその悪あがきに、正直うんざりしてくる。
そこらの魔物でローを殺せるはずがない。

ローはそっとため息を吐いた。


「建物内が手薄になった今がチャンスだろう。ここの主を見つけるぞ」

ローはユーリを抱えたまま移動を繰り返す。

探すといっても、彼は何となくどこにいるのか察しているような動きだった。

ロー曰く、強い魔力を感じるらしい。

本来ならユーリにも感じれるものなのだが、生憎今の彼女では無理のようだ。

その事実にユーリはそっとため息を吐く。

本当に私は何も出来ない、ただの足手まといでしかない。

過去にそのことをローに話したら、おまえはおまえの役目があると言われた。

役目が何なのかは教えてくれなかったけど。


そしてユーリが暫く物思いに耽っていると、目の前に大きな扉が見えた。

/ 124ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp