第2章 中編
「…おまえはないのか?」
そして暫く黙り込んでいたかと思えば、なぜかユーリのやりたいことを聞いてきた。
ローの言葉にキョトンとするユーリ。
ユーリが質問したはずなのに、違う質問で返されるとは。
なんだかはぐらかされた気もするが、特別無理に聞こうとは思わなかった。
「私のことはいいんです。それよりも、あなたがやりたいことをしてください」
そして再びローを気遣うような言葉を発するユーリ。
案の定、難しい表情に戻るロー。
そんな彼の表情をみてユーリが苦笑していると、徐に肩を掴まれた。
「…じゃぁ魔力を補充させろ」
「…え?」
ユーリの驚きの声と共に塞がれた唇。
途端に身体を駆け巡る快楽に、ユーリの力が抜けた。
それを支えるロー。
「…っふ…んぁ」
相変わらず口内に差し込まれた舌で好き勝手翻弄するロー。
確かに今回は使った魔力の量が多かったかもしれないが、こうも短期間で何回も補充を要求されると、恥ずかしくて死にそうだ。
ユーリは閉じていた目をそっと開くと、ローの瞳が青く光っていた。
初めて見たその幻想的な光景に暫く視線を外せなかったが、慌ててユーリは目を閉じた。
どうやらローは口づけをしてるとき、ずっとユーリを見ているようだった。
目を開いた瞬間交わった視線に、ユーリは恥ずかしいから閉じてくれと内心思いつつ、口づけが終るのを待っていた。
(ローの瞳って確か灰色っぽかったよね?魔力を補充する時は青くなるのかな)
先ほどの綺麗な青い光を思い出しながら、ユーリは彼から与えられる快楽にじっと耐えていた。