• テキストサイズ

英霊の刀【ONE PIECE 】

第1章 前編




ユーリは不機嫌そうに彼女たちを押しのけて、鞘に戻ろうとしているローに気づき、鞘を取り出した。

「…?」

だがその瞬間、僅かな気配と違和感を感じた。

「…っ!?ロー!!」

ユーリは突然ローの背後に飛び出してきた魔物に気づき、ローへ危険を知らせた。

だが、完全に気を抜いていたのか、それとも力が補充できていないのが原因なのか分からないが、彼の反応が僅かに遅れてしまった。

「…っ!!」

ユーリは自分が持っている魔力全てを使い、ローと魔物の間に瞬間移動し、バリヤを張った。

何とか魔物の攻撃はかわせたが、所詮魔力など皆無に近いユーリの力。

バリヤはいとも簡単に壊され、ユーリの身体は魔物の攻撃を受けて吹っ飛ばされた。

「…おい!?」

それを驚いた表情で見ていたロー。

ユーリの身体は地面に打ち付けられると、血が流れてるのが見えた。

そして何時の間にか増え始めてきた、魔物の群れ。

ローは舌打ちをした。

ユーリと契約を結んで3か月。
いい加減、彼も限界が来ていたのだ。

そのことについて、そろそろ話すべきかと悩んでいた時に起きた、この非常事態。

目の前には何とか立ち上がり、大丈夫だとローへ視線を送っているユーリ。

ローは残っている魔力を使い魔物の群れを薙ぎ払うが、こういう時ばかり魔物の群れは次々とやってくる。

そしてその魔の手は、離れた位置へ飛ばされたユーリの元へと向かおうとしていた。


(…くそっ、仕方ねぇか)

ローは同行してきた女に、近くに来るよう呼んだ。

/ 124ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp